【アメリカ】フリーランス・副業のTax準備|収入があった人が今すぐやるべき5ステップ

アメリカのFreelanceTAX準備

昨年、フリーランスや副業で収入があった方へ

「本格的なビジネスというわけではないし、ただの小遣い稼ぎだから…」「期待したほど稼げなかったから…」と思って、売上や経費の整理をしないままタックスシーズンを迎えていませんか?

たとえ副業であっても一定の収入があれば「ビジネス(事業)」とみなされ、申告義務が発生します

「準備が何もできていない!」とパニックになる前に、まずはご自身の状況を整理してみましょう。

今日はその具体的な手順を、順番にお伝えします。

この記事はこんな方にピッタリ
  • アメリカでフリーランスをしている
  • 1099-NEC、1099-K が届いた
  • オンライン販売をしている
  • SNSでアフィリエイトをはじめた
  • 本業以外の収入がある
  • Single member LLCを設立した
目次

Self-employed(自営業)に当てはまる人

アメリカでは、収入の得方によって税務上の扱いが分かれます。

まず、会社に雇われて働き、年末に W-2フォーム を受け取る人は「Employee(従業員)」です。
この場合、給与から税金やSocial Security・Medicareがあらかじめ天引きされています。

一方で、W-2を受け取っていない形で報酬を得ている場合、税務上は基本的に Self-employed(自営業) とみなされます。

Self-employed(自営業)の例:

  • フリーランスとして仕事を請け負っている(デザイナー、ライター、通訳、コンサルなど)
  • ギグワークで報酬を得ている(Uber, DoorDash, Instacart ドライバーなど)
  • サービス提供オンライン販売をしている(Upwork, Etsy, Shopify など)
  • SNSやブログでアフィリエイト・広告収入を得ている(Google AdSense, Amazon Affiliate など )
  • Single Member LLCとして事業をしている

また、Single Member LLC として会社設立をされた方も、基本的に税務上はSelf-employed となります。

Self-employed の活動で年間 $400 以上の純利益(経費を引いた後の利益)があった場合、確定申告で「Schedule C」というフォームを提出する必要があります。

Uber のドライバーや Instacart のデリバリーなどのアプリを通して収入を得ている場合も、その会社の従業員ではなく、自分で仕事を請け負っている立場になるので、税務上はSelf-employedとして扱われます。

アメリカの税金に開業届は関係ない

日本では「開業届」の有無で税務上の扱いが異なるようですが、アメリカでは実際に事業目的の収入があるかどうかが判断基準となります。

利益を目的として継続的に活動している場合、税務上は自動的に個人事業主として扱われるケースが一般的で、「開業届」は不要です。

個人の趣味として収入を得たものに関しては事業とみなされないものもあります。IRSによる趣味とビジネスの定義を参考にご覧ください。不明な場合はCPAへのご相談をおすすめします。

副業や少額の報酬であっても、事業目的で継続的に収入を得ている場合はSelf-employedとして扱われる可能性があります。
純利益が年間 $400 以上ある場合は、Schedule C を含む申告が必要になるケースが一般的です。

「Schedule C」はビジネスの成績表

Schedule Cは自営業者(Self-employed)が確定申告時にForm 1040 とともに提出する書類です。

Schedule Cは、ご自身のビジネスの「1年間の成績表」のようなものです。基本的には、収入から必要経費を引いて、いくらの純利益(または 損失)がでたのかを記入します。

Schedule C を簡単に言えば、以下の報告をするものです。

  • 売上はいくらだった?
  • 経費はいくらだった?
  • 結果いくら儲かった/ 損した?

オンラインツールなどを使って確定申告をする場合は、質問に答えながら記入していけばSchedule C は自動で作成されます。CPAに申告を依頼される場合は、売上と経費のレポートを持参すれば作成していただけます。

どちらにせよ、まずは中身の数字を整理し、売上・経費・純利益を算出することが大切です。

※税務判断は個別事情によって異なるため、最終判断はCPA等の専門家にご確認ください。

帳簿をつけていなかった方へ ― 今から急いでやる5つのこと

「1年間何も記録していない……」という場合でも、今から以下のステップを踏むことで申告の準備ができます。

ここでは、会計ツールを利用していない場合を想定し、Excel や Google Spreadsheet を使って確定申告に最低限必要な簡易レポートを作成することをゴールとしていきます。

取引件数が比較的少なく、シンプルなビジネスの場合に参考にしていただけます。

毎月の取引(売上と支出)が多い、複数の銀行やクレジットカードを利用していて一つにまとめるのが面倒、Excel などの表計算は苦手、などの場合は会計ツールの導入記帳代行サービスの利用をおすすめします。

帳簿をつけていなかった方へ ― 今から急いでやる5つのことは以下の通りです。

確定申告前の簡易レポート準備 5 ステップ

  • 全ての入金記録を集めて集計する
  • 全ての経費(ビジネス用支出)を特定して集計する
  • 走行距離(マイレージ)を記録・集計する(必要な方のみ)
  • 証拠書類(レシート)を整理する
  • 利益/ 損失 を算出する(Profit & Loss Statement)

ではひとつづついきましょう

Step1:全ての入金記録を集計する

まず、昨年の1月から12月までの現金や銀行口座への入金履歴を全てチェックします。

ビジネスと個人の取引は銀行口座を分けてあることが望ましいですが、そうでない場合はビジネス用の取引のみをリストアップしていきます。

銀行口座の1年分の取引明細をCVS形式でダウンロードすると Excel や Google Spreadsheet に一括で取り込めます。

全ての売上がそろったら収入の合計金額を出しましょう。

売上の集計表に含める項目

  • 日付
  • 金額
  • 入金元(顧客名など)

メモ欄を作り、商品名や入金経路(現金、口座、決済会社など)などを記入しておくのもよいですね。

次に、昨年中に発行した請求書、領収書等と入金額を照合して、いつどの顧客やサービスにいくらの売上があったのかを整理します。

それから今年になって送られてきたForm 1099-NEC1099-Kを集めましょう。これらは昨年の収入に関する大事な書類です。

  • 1099-NEC (Nonemployee Compensation) 👉 あなたに直接仕事を依頼したクライアントから届きます。
  • 1099-K 👉 お金の決済を処理した会社から届きます。(PayPal, Stripe など)

ご自身で集計したクライアント、請負先からの入金額が Form 1099-NEC や 1099-K と合っているか、抜け漏れがないかを照合します。

Step2:全ての経費を集計する

次に経費の記録を全て集めます。

経費とは、その収入を得るために必要だった支出のことです。

経費(Expenses)として認められるのは Ordinary and Necessary(通常かつ必要)な支出です。「その業界では一般に経費として認められているか?」「仕事に本当に必要だったか?」を満たすものです。

広告費、ツール代などが含まれることもありますし、ホームオフィスとして自宅の一部を仕事専用で使っている場合に家賃や光熱費の一部が経費として認められることもあります。

特定の業界においてどんな経費が一般的なのか調べてみたり、不明な点がある場合はCPAに相談してみるとよいですね。

銀行・クレカ・現金支払いの履歴等から全ての経費がそろったら経費の合計金額を出しましょう。

いつ何にいくら使ったのか、明細を記録しておくことも忘れずに。

経費の集計表に含める項目

  • 日付
  • 金額
  • 支払い先
  • 用途 (カテゴリー毎に分ける)

Schedule C では、経費にはあらかじめ決められたカテゴリーが設定されています。

本来ならこれらのカテゴリーごとに分類しておくのが望ましいですが、ご自身の経費の内容をみながらまずはおおまかに分けておくと整理しやすいと思います。

まずは分類しておきたい 6つの経費カテゴリー

  • Cost of Good Sold: 売上原価(※物販など在庫を持つビジネスの場合のみ)
  • Advertising:宣伝・広告費
  • Car and truck expenses:車両費
  • Contract labor:外注費
  • Office Expense・Office Supplies:事務費用・消耗品
  • Travel / Meals:旅費・食事代(※出張費と、仕事関連の食事代は分けて保管)

自宅をオフィスにしている場合の関連する経費については、何をどれだけ経費に含めるのかの選定や計算方法が複雑になる場合があります。まずは項目ごとの金額と明細を整理しておき、申告時にはCPAへ相談されることをお勧めします。

Step3:走行距離(マイレージ)を記録・集計する(車を使う仕事の場合のみ)

特にUberや配達など車を使う仕事の場合、マイレージ(走行距離の記録は非常に重要です。

Standard Mileage (標準マイレージ法)では、走行距離数に応じて車両費を計算し経費として控除することができるので、業務に使った走行距離数を集計しておきます。

Step4:証拠書類(レシート)を整理する

支出が経費であることを証明するレシートや請求書を紙またはデジタル(写真やPDF)でまとめます。

一般的に、$75未満の取引であればレシートがなくても、銀行やクレジットカードの明細など、支払いを証明する別の手段(証拠書類)があれば経費として認められる可能性が高いとされています。

ですが、銀行明細だけではビジネス目的の立証には不十分と判断される場合もあるため、可能な限りレシートや請求書の保存やメモを記録に残すことが推奨されます。

監査がはいったときに「誰に」「いつ」「いくら」「何の目的で」支払ったのかを説明できる状態にしておきましょう。

Step5:利益・損失を算出する(最低限のProfit & Lossを作る)

ここまで来たら、あとはまとめるだけです。

Excel や Google Spreadsheet などで売上の集計表経費の集計表をそれぞれ作成し、売上合計から経費合計を引いた差額が利益(Profit)となります。

もし経費合計のほうが売上合計より大きい場合は損失(Loss)として計上します。

最後にこの3つをまとめる

  • 売上合計
  • 経費合計
  • 差額(利益 or 損失)

    これで Profit and Loss Statement(損益計算書) の簡易バージョン完成です。

    そしてこの数字をもとに Schedule C を作ります。

    今年からはじめたい会計習慣

    今回の確定申告で苦労した方は、ぜひ今月から以下の習慣を取り入れてください。

    来年のTaxシーズンがずっと楽になると思います。

    • ビジネス専用口座を作る
    • 定期的な記帳を習慣化する
    • レシート管理を効率化する

    ビジネス専用口座を作る

    銀行口座とクレジットカードを、プライベートとビジネスで完全に分けます。

    これが最も重要な第一歩です。

    ビジネス関連の支払い口座がプライベートと混ざると、整理は一気に難しくなります。

    定期的(週一・月一など)な記帳を習慣化

    毎週金曜日、毎月月末など、曜日や日にちを決めて売上と経費の記帳(会計ソフトやエクセルに入力する)を習慣化すると、確定申告前に慌てることがなくなります。

    明細の記入も、何か月も前の事をさかのぼって思い出すよりずっと楽にできます。

    レシートの管理方法を効率化

    紙のレシートを保存しておくのはなかなか手間ですよね。

    必要なレシートはすぐに写真をとってデジタル化し、分類しておくと効率的に整理できます。

    GoogleDrive などのクラウド上にフォルダーを作って保存しておくと紛失のリスクも軽減されます。

    レシート管理ができるスマホアプリや、会計ツールを利用してみてもよいかもしれません。


    最後まで読んでいただきありがとうございました。

    少しでもあなたのビジネスのお役に立てれば幸いです!

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