QuickBooksで確定申告用レポートの作り方ガイド|CPAに渡すP/L・B/S【アメリカ】

QuickBooks Online(以下 QBO)を導入したのはいいけれど、なんとなく放置してきた。銀行やSquare、PayPalとの連携はしたが、取引が溜まるばかりで整理できていない―。
そんな状態で確定申告をむかえると、あせりますよね。
この記事では、確定申告(Tax Filing)に向けてQBOで準備すべきことと、CPAに渡す基本レポートの出し方を、操作に不慣れな方でも迷わないよう順番に解説します。
ただの「レポートの出し方」ではなく、「CPAにそのまま出してOKな状態」に整えるまでの方法を順番に解説しますので「QBOを入れたけど活用できていない」
「レポートを出す前に何を確認すればいいかわからない」という方に、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
CPAに渡すQuickBooksの基本レポートはこの4つ
確定申告でCPAに提出するQBOのレポートは、基本的に以下の4つです。
| レポート名 | 日本語名 | 用途 |
|---|---|---|
| Profit and Loss Statement | 損益計算書(P/L) | 1年間の売上・経費・利益のまとめ |
| Profit and Loss with Details | P/L(明細つき) | 各取引の内訳も含めた詳細版 |
| Balance Sheet | 貸借対照表(B/S) | ビジネスの資産・負債・資本の状態 |
| Balance Sheet with Details | B/S(明細つき) | 各勘定科目の明細も含めた詳細版 |
Profit and Loss(損益計算書)とは?|利益がわかる
Profit and Loss Statementは通常 P/L とよばれます。
P/Lは、一定の期間に「いくらの収入と支出があり、いくら残ったか」を一枚にまとめたレポートです。
P/Lに表示される大きな項目
- 売上(Income)
- 経費(Expenses)
- 最終的な利益(Net Income)
が一目で分かります。
売上(Income) − 経費(Expenses) = 利益(Net Income)
P/Lでの計算の結果が、Schedule C に記入する「純利益」のベースになります。CPAが確定申告を作成するために、必須のレポートです。
Balance Sheet(貸借対照表)とは?
Balance Sheetは通常 B/S と略されます。
B/Sは、ある時点で「今どれだけの資産を持っていて、どんな負債を背負っているか」を表すビジネスの財産状況のスナップショットです。
B/Sに表示される大きな項目
- Assets(資産):銀行残高、売掛金、備品など
- Liabilities(負債):未払い請求書、ローンなど
- Equity(資本・純資産):オーナーが投資した資金や累積利益など
📊 ここに図解:P/L=期間の流れ、B/S=ある時点のスナップショット
そのほか、必要に応じて準備できるレポート
ビジネスの内容によっては、以下のレポートを追加で求められることもあります。
- A/R Aging(売掛金年齢表):未回収の請求書がある場合
- A/P Aging(買掛金年齢表):未払いの請求書がある場合
- Payroll Report(給与計算表):従業員を雇っている場合
- General Ledger(総勘定元帳):取引の詳細確認が必要な場合
レポートを出す前に必ずやるべき 2つの準備
QBOで「レポートを出すこと」自体は数クリックで完了します。でも、データの中身が整理されていなければ、レポートは「信頼できない数字」になってしまいます。
CPAに渡す前に、必ず以下の準備を済ませましょう。
- 取引の分類
- 口座残高とQBOの照合
① 取引の分類|Categorize
QBOに銀行やカードを連携すると、自動で取引が取り込まれます。
すべての取引(Transactions)が正しく分類されているかチェックが必要です。
Bank Transactions を開き、「Pending」に残っている取引がないか確認しましょう。
- 取引ごとに、日付・金額・カテゴリーが正しいかを確認する
- 「Post」か「Match」で処理し、対象期間の「Pending」をゼロにする
昨年の取引のみを表示させるには All Dates をクリックし Last Year に変更します。

② 口座残高とQBOの照合| Reconciliation
Reconciliationとは、QBOに記録されている残高と、銀行やクレジットカード会社の明細(Statement)を照合する作業です。
口座残高とQBO残高の差額(Difference)がゼロになっていることが、データが正確である証明になります。
口座残高とQBOの照合の手順
まずは銀行、クレカ口座が月次で発行する取引明細書(Bank Statement)を準備しておきます。
QBOの手順:
- 左パネル Accounting から Reconcile をクリック
- 照合する銀行もしくはクレジットカード口座を選択
- 銀行明細のStatement Ending Balance(期末残高)と Statement ending date(期末日)を入力
- 明細書とQBOの取引を一つひとつ照合し、差額がゼロになるまで確認
Accounting から Reconcile を選択



確認ポイント
- 同じ取引がQBOで二重に記録されている → 金額でフィルタリングしたり、「緑のチェックマーク(cleared マーク)」がついていない取引を確認したりして、重複を見つけたら理由をつきとめ不要なものであれば削除しましょう
- 銀行の明細にあるのにQBOに記帳されていない → 接続エラーでBank feedが止まっていた、取り込まれているけど未処理などの原因が考えられます。再接続してみましょう
QuickBooksでP/L・B/Sを出す手順(迷わない操作ガイド)
準備が整ったら、いよいよレポートを生成します。
QBOの手順:
- 左メニューの Reports をクリック
- Business overview もしくは Favorites のリストから 「Profit and Loss」または「Balance Sheet」を選択
👉リストの☆マークをクリックし、お気に入り(Favorites)に追加しておくと便利 - Report period を確定申告の対象年(通常 “Last Fiscal Year” または “Custom” で1/1〜12/31)に設定
👉 期間をまちがえないように要注意 - Accounting method(会計方式)を確認する
- Cash basis:入金・出金があった時点で記録する方式(個人事業主・スモールビジネスに多い)
- Accrual basis:発生した時点で記録する方式
👉 不明な場合は CPAにどちらで出すべきか確認しておくとよいです
- Customize で不要な列を非表示にするなどレポートの表示を調整
- 右上の Export アイコンからPDF、Excelで保存またはプリントします
- Profit and Loss Details, Balance Sheet Detailsも同様に作成します
レポート作成

レポート内設定

CPAに渡す前のチェックリスト|各レポートの最終確認
レポートを出したら、提出前に以下の点を簡単にセルフチェックしてみましょう。
全体のチェック
- 全銀行口座の照合(Reconciliation)が完了しているか
- 個人的な支出がビジネス経費に混じっていないか → Owner’s Drawなどで処理
- レポートの期間設定(年度)が正しいか
- 未分類の項目がないか → 正しい項目に分類
P/L(損益計算書)のチェック
- 不自然に大きな経費の項目がないか
- 前年と比較して違和感がないか
- 経費がマイナス表示になっている項目がないか(返金・割引以外)
B/S(貸借対照表)のチェック
- 銀行口座や売掛金残高がマイナスになっていないか
- Undeposited Funds (未預入金)に残高が残っていないか(または説明がつく金額か)
- ローンやクレカ残高の金額が実態と大きくズレていないか
※最終的な判断や修正はご自身の担当CPAにご確認ください
整理されたレポートを渡すことで、確定申告作業のやり取りも無駄なくスピーディーに進むはずです。正確な数字の把握は、ビジネスの成長を支える強固な土台となります。
自分でやるのが不安な方へ|「自分でやる限界」とサポートの考え方
ここまで読んで「やってみよう」と思えた方は、ぜひ一つずつ試してみてください。
一方で、
- 「そもそもQBOにずっと触れていなくて、何から手をつければいいか分からない」
- 「銀行が複数あって、全部Reconciliationする手間をかけられない」
- 「間違いの直し方がわからず調べるのが大変」
という状況なら、専門家にまかせるという選択肢もあります。
本業で忙しいなか、QBOの整理までこなすのは、正直かなり大変なことです。
記帳代行(Bookkeeper)は、こういった状況を整理してクリーンな状態にするのが専門の仕事です。CPAへの提出に間に合わせるための「スポット対応」も可能な場合があります。
▶ 無料相談はこちら お気軽にお問い合わせください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
QBOのレポートがしっかり用意できると、CPAへの提出もスムーズになり、Taxシーズンの心理的な負担がぐっと軽くなります。ぜひ一歩ずつ試してみてくださいね。
Anshin Bookkeeping は、記帳代行サービスを通して在米日本人ビジネスの数字を整理し、会計の「見える化」をサポートしています。帳簿の整理にお困りの際は、お気軽にご相談ください。



