【アメリカの確定申告】CPAに会うとき何を渡す?チェックリスト付|個人事業主向け

アメリカの確定申告(Tax Filing)は、見慣れない書類が多く、ご自身で申告するのも面倒なためCPA(公認会計士さん)にお願いするという方も多いのではないでしょうか?
個人事業主(Self-Employed / Sole Proprietor)の方は、自分で収入・経費をまとめ、証明できる状態にしてCPAに渡すことが大切です。
・・CPAに会う前、こんな不安ありませんか?
- CPAに何を渡せばいいかわからない
- 英語で質問されたら答えられるか不安
- 直前にバタバタしたくない
特に、昨年ビジネスを始めたばかりで、
「これまで自分で申告していたけれど、今年はちょっと複雑そう…。」
そんな状況だと、CPAとのアポイントを取っただけで少し緊張しますよね。
この記事ではそのような方が、自信をもってCPAとの面談に臨めるよう「CPAに会う前の準備」についてお届けします。
この記事は私自身のように個人事業主(Self Employed/ Solo Proprietor)としてお仕事をされていらっしゃる方を対象にしています。 Single-Member LLCの場合もほぼ同じですので参考にしていただけます。
まず揃えるべき基本書類(Personal & Business)
まずは「個人と事業の基本的な情報」をまとめましょう。
- 前年のTax Return
- 本人確認
- 収入関連の証明
- その他の書類
前年の申告書類(Tax Return)
可能であれば、昨年分の確定申告書を用意しましょう。
前年に提出した
- Federal Tax Return(連邦税申告書)
- State Tax Return(州税申告書)
これにより、前年からの繰越や傾向などをCPAが把握できます。
本人確認情報(ID・SSN/ITINなど)
本人確認として必要なのは Social Security Number (SSN) か、 Individual Taxpayer Identification Number(ITIN)です。
事業用にはEmployer Identification Number(EIN)も使われます。
また、配偶者、扶養家族がいらっしゃる場合はその方々のSSNまたはITINも必要です。
- SSN(Social Security Number:社会保障番号)
- ITIN(Individual Taxpayer Identification Number:納税者番号)
- EIN(Employer Identification Number:事業用納税者番号)
- 配偶者・扶養家族のSSNまたはITIN
👉ソーシャルセキュリティカードのコピーを提出する必要はありません。正しい番号がわかっていればOKです。
収入関連書類
1月末頃までに届く書類を確認しましょう。
- 1099-NEC(業務委託収入)
- 1099-K(カード決済やオンラインプラットフォーム)
- W-2(給与収入がある場合)
- 1099-INT(利息)
- 1099-DIV(配当) など
あなたが受け取ったあらゆる収入の証明が、それぞれのフォームでやってきます。
Gig-workやフリーランサーとして受け取った収入、投資の配当金や利息などの収入がある方は全ての書類を揃えておきましょう。
1099が届いていなくても、受け取った収入はすべて把握しておくことが大切です。
その他必要になる可能性がある書類
- ローン証明
- 多額の寄付や高額医療費の証明
- ブローカー/投資口座(1099-B、暗号資産の売買記録など)
- 不動産関連(1098、不動産売買の書類、固定資産税の証明 など)
- IRSや州からの通知
- 日本の年金など
未納通知、返金調整など税務局からの通知がある場合は必ず持参しましょう。
また、日本の年金や、アメリカ以外に資産がある場合などは、それらについての証明書が必要な場合もあります。
Itemized deduction を申請するか Standard Dedictionで申請するかは、各自の内容によって異なりますが、控除される可能性がある項目については 1年分の領収書等をまとめておきましょう。
● Standard Deduction(標準控除):
政府があらかじめ決めた「一律の控除額」で、特に細かい証明は不要です。
● Itemized Deduction(項目別控除)
医療費、住宅ローン利息、寄付金などを実際の支出額に基づいて積み上げる方法です。
証明書類が必要になります。
→ 通常は両方を計算して、税金が少なくなる方を選びます。
✅ 事業経費(Business Expenses)はこれらの控除とは別です。Standardを選んだから経費が使えないということはありません。
CPAに渡す会計レポート
基本情報が集まったら、会計に関する書類を準備しましょう。
準備できると確定申告もスムーズに進む、理想的な会計書類とはどんなものでしょうか?
CPAに「整理できてて助かります」といってもらえる書類とは?
私自身のCPAとお話をしたところ、以下の書類があると十分だということでした。
- Profit & Loss Statement(損益計算書)
- Profit & Loss Statement with Details(詳細つき損益計算書)
- Balance Sheet(貸借対照表)
- Balance Sheet with Details(詳細つき貸借対照表)
CPAによっては General Ledger(総勘定元帳) が必要という方もいらっしゃるかもしれませんが、通常は詳細付きの損益計算書と貸借対照表があれば十分のようです。
Profit & Loss Statement (P&L)
Profit & Loss Statement(損益計算書)には 1年間でいくら売上があり、いくら経費を使ったかが計上されています。
→ 課税対象となる利益のベースです。
Balance Sheet
Balance Sheet(貸借対照表)には年末時点での資産・負債・自己資本が計上されています。
General Ledger
General Ledger にはすべての取引の詳細履歴が記されています。
CPAはこれらを見ることで、
- 数字の整合性
- 不自然な動き
- 修正が必要な部分
などを判断してくれます。
これらのレポートはQuickBooks Online, Xero などの会計ツールをご利用であればすぐに作成できます。
これらは確定申告のためだけでなく、事業の会計を把握するためにも必要ですので、日頃から帳簿を付けて毎月または四半期毎などにレポートを作成しておくことをおすすめします。
もし会計ソフトを使っていない場合は?
事業を始めたばかりで Balance Sheet やProfit & Loss Statement がわからない、会計ソフトがないので用意できない場合などは、「年間の収入と支出の詳細リスト」を作成しましょう。
「年間の収入と支出の詳細リスト」の作成
以下の項目をできればカテゴリー別にまとめておくとよいですね。
各取引に必要な情報
以下がそろっていると、CPAが判断しやすくなります。
- Date(いつ)
- Who(誰に/誰から)
- Amount(いくら)
- What(何を)
- Purpose(何のために)
- Receipt(証明)
例:9/10/2025 ABC-Company $250 デザイン費 広告目的 レシート添付あり
このように整理しておくと、CPAから質問されても説明しやすくなります。
銀行・クレジットカード明細は必要?
原則、帳簿が正しければ銀行やクレジットカードの全ての明細を提出する必要はありません。
ですが、帳簿が未整理であったり、個人と事業口座が混在しCPAが数字の裏付けを確認したい場合などには提出を求められることがあるかもしれません。
レシートはどこまで必要?
基本的には、CPAに山のようなレシートを渡す必要はありません。
銀行明細で明確に分かる定期サブスクなどは、レシートを保存しなくてもよいケースもあります。
ただし以下のような項目についてはレシートを保存しておきましょう。
- 高額な支出
- 銀行明細などでは内容が不明確な支出
- 個人立替払い
- 現金取引
CPAに渡す必要はない場合でも、ご自身でわかるように整理保存しておくことをおすすめします。後で見た時に、自分で説明できる状態にしておくことが大切です。
CPAとの面談前に「質問リスト」を準備しよう
CPAとの面談は「受け身」ではもったいないです。
せっかくのチャンスですので、より良い事業の会計について、または節税について聞いておきたいことがあれば、まとめておきましょう。
例えば:
- この支払いは経費になりますか?
- 事業形態(Sole Proprietor / LLC / S-Corp)を変更すべきでしょうか?
- 記帳方法を改善するにはどうしたらいいでしょうか?
など
など、質問事項が明確であればCPAはあなたの目標や状況にあわせた、最適なアドバイスをしてくれることと思います。
質問リストを作ってみよう
以下のような点を書き出してみましょう。
- 経費にできるか迷っているものをリスト化する
- 税務について良くわからない点を書き出す
- 昨年から変わったことを書き出す
- 新規ビジネス開始
- 車購入
- ホームオフィス開始
- 家族構成の変化 など
それらの中で、今回の面談で特に聞いておきたい事には赤線や丸印をつけて、忘れずに質問できるよう準備しておきましょう。
まとめ ~ CPAとスムーズな面談ができる準備
適切な準備をしていけば、初めてのCPAとの面談もスムーズに進みます。
揃える書類も多くて大変ですが、ひとつづつクリアしていきましょう!
CPAに渡すもの・確定申告準備チェックリスト
👉以下のチェックリストで最終確認をしてみてください。
盛りだくさんのリストになっていますが、全ての方にこれらすべてが必要なわけではありません。
ご自身の昨年の申告で必要だったものや今年の申告で必要になるものだけに丸やマーカーで印を付けたりしてカスタマイズしてみてくださいね。

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最後まで読んでくださりありがとうございました。
ただでさえストレスがたまりがちな確定申告のこの時期、この記事が少しでも個人事業主さんのお役に立てたら幸いです。
この記事は一般的な情報提供を目的としており、アメリカで個人事業主であり記帳代行をしている私の経験や調べた情報をもとに、「わかりにくい英語の情報を日本語でわかりやすく伝えること」を目的としています。
アメリカで頑張るフリーランサーさん、個人事業主さんのお役に立てれば幸いです。
私はCPA(公認会計士)ではなく、税務アドバイスや申告代行は行っておりません。個別の税務判断については、必ずCPAなどの専門家にご相談ください。


